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日本で初めて性別適合手術の合法性を争った「ブルーボーイ裁判」が60年の時を経て映画化。映画『ブルーボーイ事件』3月26日・シカゴプレミア上映。

  • 6 日前
  • 読了時間: 5分

更新日:18 時間前



ブルーボーイ事件
上映日: 3月26日・木曜日

時間: 7:00 PM (開場: 6:30 PM)

上映館: AMC NEWCITY 14



1965年の日本初の性別適合手術を巡る裁判事例を題材とした映画『ブルーボーイ事件』(日本・2025年)が、3月26日にシカゴでアメリカ初上映される。メガホンを握ったのは、自らもトランスジェンダーである飯塚花笑監督。これまでにも『フタリノセカイ』など性的マイノリティや社会の片隅で生きる人々をテーマにした作品を多く手掛けている。日本ではシネコンやミニシアターなど、全国70館以上で公開され反響を呼んだ注目作だ。



ブルーボーイ事件
©2025 “Blue Boy Trial” Film Partners


映画『ブルーボーイ事件』(英語タイトル『Blue Boy Trial』)


● あらすじ

1960年後半の東京。警察は、売春防止法で摘発できない「ブルーボーイ」たち、いわゆる“性転換手術”(現在は性別適合手術)を受け、戸籍は男性のまま女性として売春する者たちの存在に頭を悩ませていた。そして彼女らを街から一掃するため、手術を行った医師の赤城を「優生保護法」(現在は母体保護法)に違反するとして逮捕する。弁護士の狩野は、赤城から手術を受けた患者のひとり、サチに証人出廷を依頼する。女性として生き、恋人との平穏な家庭を望むサチはこれを拒むが、仲間のアー子たちは自らの尊厳をかけて証言台へ向かう。法廷で狩野は手術を「精神疾患の治療」として正当化しようとし、「ただ普通に生きたいだけ」と願う彼女たちの想いはすれ違う。そんなふたりを、傍聴席で不安げに見つめるサチ。そしてついに彼女は大きな決断をする。

オフィシャルサイト:https://blueboy-movie.jp/


● 上映情報

3月26日 木曜日 午後7時(開場は午後6時30分)

上映館:AMC NEWCITY 14



©2025 “Blue Boy Trial” Film Partners



自らの尊厳と誇りをかけて闘った女性たち


性別適合手術は合法か否かを争った「ブルーボーイ裁判」は、その後の日本のLGBTコミュニティに対する姿勢を決めるターニングポイントとなった。この事件に衝撃を受け、映画化を決意したのが、自らもトランスジェンダーである飯塚花笑監督。主人公・サチ役には、トランスジェンダー女性を集めたオーディションのなかから選ばれた中川未悠。サチの昔の仲間たちにはドラァグクイーンのイズミ・セクシー、シンガーソングライター・俳優の中村中、弁護士・狩野を錦戸亮が演じる。


ブルーボーイ事件
©2025 “Blue Boy Trial” Film Partners

“性転換”は、超保守的な日本社会において長くタブー視され、無視され、蔑視されてきた。トランスジェンダーという言葉が広く使われるようになった今もなお、当事者を巡る法整備は他の先進国に比べて格段に遅れているのが現状だ。

映画化にあたり飯塚監督は当時の裁判記録を調べあげ、「当時は“トランスジェンダー”というアイデンティティを表現する言葉がなかった」当事者たちの生の声を読み取っていったという。


ブルーボーイ事件
©2025 “Blue Boy Trial” Film Partners


当事者によるキャスティングが絶対に必要だ


2025年11月、映画公開を前に行われた日本外国特派員協会記者会見で、飯塚監督は LGBTQ+当事者の監督、キャストによってつくられた本作の影響を聞かれこう述べている。


「わたし自身、いち当事者として映画を観る時に、幼少期から映画の中に自分のロールモデルとなるような存在を探してきましたが、どうしても当事者性を感じられず、表現の違和感をずっと感じていました。今回の作品が当事者による表現の見本になり、こういったつくり方があるというひとつの成功体験になればうれしいと考えています」


サチを演じた主演の中川未悠は「脚本をいただいて、あの(裁判シーンの)セリフを読ませていただいた時に、自分と重なる部分がたくさんありました。あれはサチのセリフではありますが、中川未悠自身の言葉としてもしっかりと伝えたいと思い、スクリーンの向こうで観てくださっている方に向けて、わたしとサチの思いを投げかける、という気持ちで撮らせていただきました」と語る。


ブルーボーイ事件
©2025 “Blue Boy Trial” Film Partners

あなたはいま、幸せですか


本作の裁判シーンで、裁判官がサチに「あなたは幸せですか?」と問いかける。この返答に込めた思いを聞かれた飯塚監督は、こう締めくくった。

「わたし自身、女性として生を受け、とにかく必死に生きやすい環境を求めて男性に移行しました。その中で見つけた答えは、‟僕自身の幸せは、僕自身のものでしかない”ということ。それは一般的に思う幸せとは少し違った形かもしれない。でも幸せです。そのメッセージを伝えたくてこの映画を作ったと言っても過言ではありません」



3月26日(木曜日)午後7時~、シカゴ「AMC NEWCITY 14」にて「第20回アジアン・ポップアップ・シネマ」の日本映画ラインナップとして上映される。




ブルーボーイ事件
©2025 “Blue Boy Trial” Film Partners




ブルーボーイ事件

監督: 飯塚花笑(いいづか かしょう)

1990年生まれ。群馬県出身。師匠は映画監督の根岸吉太郎と脚本家の加藤正人。トランスジェンダーである自らのアイデンティティから作られる作風は唯一無二。自らの半生を映画化した『僕らの未来』は、ぴあフィルムフェスティバルでの受賞を皮切りにバンクーバー国際映画祭へ正式出品されると共にロンドン レズビアン&ゲイ映画祭など、国内外で高い評価を得た。2019 年には、今後を期待される新人監督へ送られる、フィルメックス新人監督賞を受賞 。2022 年には映画「フタリノセカイ」が新宿シネマカリテにて5週上映のロングランを記録する。また、最新作「世界は僕らに気づかない」が大阪アジアン映画祭にて、アジア映画の未来を担う才能に贈られる、来るべき才能賞を受賞。その後世界10カ国、16の映画祭より招待を受ける。今、最も注目すべき若手映画監督である。



Kasho is a filmmaker who is open about his transgender identity. After winning a Special Jury Prize at the Pia Film Festival for “Our Future,” based on his own experience as a transgender man in 2011, Kasho continued his career with "The World for the Two of Us" which was his first commercial film (2020/Breath Inc.) and "Angry Son" (2021/Repro Entertainment) which he won the Most Promising New Talent Award at the Osaka Asian Film Festival.

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