
1998年にシカゴで創設されたフルクラムポイント・ニューミュージック・プロジェクトはクラシック、ジャズ、ポピュラーなどジャンルを越えて音楽表現の多様性を追求している。ダンスや映像とコラボレートすることも多く、演奏する人数も1名から30名前後まで企画によって変動する。


3月20日にシカゴ市内のクラブ、コンステレーションで『三月の狂気 March Madness 』と題した特別公演が行われる。同プロジェクトの創設者で音楽監督、トランペット奏者のスティーブン・バーンズ Stephen Burns がベース奏者タツ・アオキこと青木達幸と組み、日本の無声映画を背景に即興演奏を繰り広げるのだ。この映画『狂った一頁 A Page of Madness 』(1926年、監督・衣笠貞之助) は昭和初期の精神病院を舞台にしたホラー作品で、能面や舞踊をモチーフにした映像は制作から90年以上を経た今でも斬新である。当日はミュージシャン数名が演奏に飛び入り参加する予定。
東京で生まれ育った青木はアメリカを代表する前衛ジャズベーシストのひとり。これまで100枚近くのアルバムに参加しており、1999年にプロデュースした『 Anthony Brown's Asian American Orchestra 』はグラミー賞にノミネートされている。
Fulcrum Point New Music Project
"March Madness"
3月20日(水) 8: 30 pm - 10: 00 pm
Constellation
3111 N. Western Avenue, Chicago, IL 60618
(312) 555 - 5555
当日券:一般 $20 、シニア・学生 $10
前売券(下記サイトで購入):一般 $15 、シニア・学生 $10
Fulcrum Point New Music Project Tickets
(文責:斉藤博子 Text by Hiroko Saito )
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