(左)シカゴ建築センター所長リン・オズモンドとシカゴ市長ラーム・エマニュエル
CAC President Lynn Osmond and Mayor Rahm Emanuel/ Photo courtesy CAC
8月29日、シカゴ建築センター Chicago Architecture Center (CAC) の完成を記念する開幕式が行われた。同所はシカゴ建築財団 Chicago Architecture Foundation (CAF) が名前を変えて南ミシガン通りから移転したもの。式典では同センター所長リン・オズモンド Lynn Osmond や室内設計を担当した地元の建築家ゴードン・ギル Gordon Gill が挨拶に立ち、シカゴ市長ラーム・エマニュエル Rahm Emanuel は祝辞の中でセンターが一般公開される8月31日を今後『シカゴ建築の日 Chicago Architecture Day』とすることを宣言した。
またジャズ歌手のカート・エリング Kurt Elling も登場、代表曲『マイ・カインド・オブ・タウン(シカゴ・イズ) My Kind of Town (Chicago Is) 』にシカゴの建築名所を入れたバージョンを披露し、大喝采を受けた。
(右)ジャズ歌手カート・エリング Jazz vocalist Kurt Elling sings My Kind of Town at CAC Opening Celebration /Photo courtesy CAC
シカゴ川に面し、対岸にリグレー・ビルディングやトリビューン・タワーを眺める建築センターは20世紀建築の巨匠ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが設計した高層ビル、イリノイ・センターの中にある。黒い柱と枠組み、高い天井、大きな窓が特徴的な、ミース作品の「鉄とガラスの美」を極めた建物だ。
新しく博物館(有料)としてオープンした建築センターの見所は高層ビルとシカゴの都市モデルの展示だ。2階の『スカイスクレイパー・ギャラリー Skyscraper Gallery 』ではウィリス・タワー(旧シアーズ・タワー)、ジョン・ハンコック・センター、マリーナ・シティなどシカゴを代表するものからニューヨークのクライスラー・ビルディング、北京の中国中央電視台本部ビル、ドバイのブルジュ・ハリファまで高層建築の模型23個を展示、特徴や工法について説明している。様々な理由で実現しなかった建物や現在進行中のプロジェクトのコーナーもある。
1階の『シカゴ都市模型 Chicago City Model 』は以前、建築財団ショップで展示していたモデルを改良し、映像を投影してシカゴの歴史を紹介するものだ。今回、シカゴの中心部12.5平方マイル(約32.5平方キロメートル)にある4250個の建物の外観を3Dプリンターで制作、この種の都市模型としては世界最大の規模となった。
以前からオリジナル商品や書籍で定評があった売店も拡大され、衣類や食物など品揃いが増えている。
(左)シカゴ建築センターストア Chicago Architecture Center Store/Photo by Hiroko Saito
建築センターは4月から11月にかけて、徒歩、バス、船による建築ツアーを実施している。なかでも人気があるのがファーストレディ号に乗船し、川から建築物を解説付きで眺める2時間のリバークルーズ。新しいセンターはクルーズの乗船場の上にオープンしており、観光に便利だ。
シカゴ建築センター
Chicago Architecture Center (CAC)
111 E. Wacker Drive (at N. Michigan Avenue)
Chicago, IL 60601
(312) 922 - 8687
http://www.architecture.org
http://www.architecture.org/visit/general-information/visit-the-cac/
・開館時間
月水金土日 9: 00 - 17: 00 火木 9: 00 - 20: 00
・休館日
感謝祭(11月第4木曜)、クリスマス(12月25日)、元旦(1月1日)
・入館料
一般(シニアを含む)$12 、学生(学生証が必要)$8 、5歳未満は無料。
ショップは入場無料。
<注>
建築センターが主催する徒歩ツアー、バスツアーには入館料が含まれている。
建築クルーズ料金には含まれておらず、入館に1名 $5 の追加料金が必要。
シカゴ建築ツアー
Chicago Architecture Tour
https://www.architecture.org/tours
徒歩ツアー (1名 $26 から) 、バスツアー (1名 $35 から) 、クルーズ (1名 $45 から)
(文責:斉藤博子 Text by Hiroko Saito)
Comentários