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帯広コンテンポラリーアート シカゴでのグループ展5周年! ミシガン・アベニューで9月26日にクロージング・レセプション


737ノース・ミシガン・ビルのロビー 737 N. Michigan Building Lobby

 北海道帯広市の美術団体『帯広コンテンポラリーアート』が7月6日から12日まで在シカゴ日本国総領事館にある広報文化センターでグループ展『Our Art Working 2018: Close-up of Hokkaido in Chicago』を開催した。同団体は2014年から毎夏、シカゴ市内の寺院やギャラリーで発表し、好評を得ている。5周年を迎えた今回は北海道から8名、シカゴから2名のアーティストが参加、昨年と同じく文化センターで作品を展示した。


池田緑 Midori Ikeda 『沈黙の呼吸 Silent Breath 10/11/2001』

会場に入り、最初に目に入ったのは池田緑Midori Ikeda のビデオ・インスタレーション『沈黙の呼吸 Silent Breath 10/11/2001』(写真)。スクリーンにはマスクをかけ、緊張した表情の人々が次々と現れる。これは2001年ニューヨーク滞在時に9月11日の同時多発テロに遭遇した池田が呼びかけ、事件直後の気持ちをニューヨーク在住の人たちに目で表現してもらったもの。


 ビデオ作品でも対照的なのは伽井丹彌の『Things Creeping Shaded』。等身大の人形を使った伽井の艶やかなダンス・パフォーマンスを記録した映像で、伽井が制作した2体の球体関節人形がスクリーンを挟み、舞台装置のようだ。



(写真) 伽井丹彌 Akemi Kai 『Things Creeping Shaded』





『和の考察 Consideration of Wa-Pray』と題された伊藤三千代の円形の彫刻は硬い大理石で出来ているが柔和な雰囲気を醸し出す。


(写真)伊藤三千代 Michiyo Ito 『和の考察 Consideration of Wa-Pray』



朝地信介による現代日本画の連作『膜 Membrane』も今回は円形をモチーフにしており、細胞を思わせる形状と色彩が印象的だ。


(写真)朝地信介 Shinsuke Asachi 『膜 Membrane』


 シカゴ在住で『帯広コンテンポラリーアート』を支援してきた画家コレット・ライト・アダムス Colette Wright Adams は冬の夕暮れを描いた『イースト・ガーフィールド・パーク (冬) East Garfield Park (Winter) 』を、同じくシカゴ在住のチャック・ウォーカー Chuck Walker は都会の女性の姿を表した『無題 Untitled』を展示した。

(左)コレット・ライト・アダムス Colette Wright Adams 『イースト・ガーフィールド・パーク (冬) East Garfield Park (Winter) 』

(右) チャック・ウォーカー Chuck Walker 『無題 Untitled』




 文化センターの茶室の畳には上ノ大作の焼物『骨 Bone』が点々と置かれた。土から生まれたオブジェは温もりがあり、群像のようにも見える。


(写真)上ノ大作 Daisaku Ueno 『骨 Bone』 





 茶室に隣接する壁面には久保奈月による書の連作『源 Source』。なかには四角い和紙が内側から照らされて淡く光る作品もある。


(写真)久保奈月 Natsuki Kubo 『源 Source』


 激しい筆致にスピード感が溢れるのは由良真一の油彩『ピンク・ライン Pink Line』、シカゴ名物の高架電車の駅がテーマだ。梅田マサノリの抽象画『バランスの代償 Compensation for Balance』はコケやシダなどの胞子、あるいは木の根や血管など命をつなぐものを連想させる。梅田は帯広コンテンポラリーアートで『防風林アートプロジェクト』(2014年) 、『マイナスアート展』(2015年) など多くの企画を成功させ、今回もグループ展の代表を務めている。

(左)由良真一 Shinichi Yura 『ピンク・ライン Pink Line』

(右)梅田マサノリ Masanori Umeda 『バランスの代償 Compensation for Balance』



 2014年以来、異なる分野のアーティストが集まり、北海道の現代美術シーンをシカゴに伝えてきた帯広コンテンポラリーアート。5年目を記念する7月6日のオープニング・レセプションには隣接する州からも出席者がおり、大盛況となった。


 また、7月12日の終了後も梅田マサノリ、由良真一、上ノ大作、久保奈月の4名は日本領事館やニーマン・マーカス百貨店が入る建物の1階ロビーで作品を展示する。『国境を越えて:シカゴからインスピレーションを受けた日本のアート Transcending Borders: Chicago-inspired Art from Japan』と題された展覧会は9月26日まで。



 梅田は抽象画『バランスの代償 Compensation for Balance』(写真左)、由良は群像画『クラウン噴水の涼風 Crown Fountain Breeze』、上野は竹製の巨大オブジェ『クラウド Cloud』、久保は大型の書『源 Minamoto』。人が行き交う空間で、北海道とシカゴをつなぐ質の高い作品群が注目を集めている。

由良真一 Shinichi Yura 『クラウン噴水の涼風 Crown Fountain Breeze』

(左)上ノ大作 Daisaku Ueno 『クラウド Cloud』

(右) 久保奈月  Natsuki Kubo 『源 Minamoto』



◎帯広コンテンポラリーアート

http://tokachiart.jp


『国境を越えて:シカゴからインスピレーションを受けた日本のアート

 Transcending Borders: Chicago-inspired Art from Japan』


・会場

Lobby Art Exhibitions

737 North Michigan Avenue

Chicago, IL 60611

http://737northmichigan.com/art-exhibitions/


・期間

9月26日まで毎日 6 am − 11 pm

クロージング・レセプション 9月26日 (水) 1 − 3 pm

入場無料







(文責:斉藤博子 Text by Hiroko Saito )


#帯広コンテンポラリーアート

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